最終更新: 2026年06月
FXを始めようとすると、必ず「MT4とMT5、どっちにしたらいいんですか?」という壁にぶつかります。私も最初に口座を作るとき、この違いがまったくわからなくて30分ほどスマホで調べ続けた記憶があります。
結論を先に言うと、2026年時点では多くの場合MT5を選ぶのがおすすめです。ただし状況によってMT4を選ぶ理由もあるので、それぞれの違いをきちんと理解した上で判断してほしいです。
免責事項: FX取引はリスクを伴う取引であり、利益を保証するものではありません。本記事は情報提供を目的としており、特定のプラットフォームや取引手法を推奨するものではありません。
MT4・MT5とは何か
MT4(MetaTrader 4)とMT5(MetaTrader 5)は、ロシアのMetaQuotes社が開発したFXトレーディングプラットフォーム(取引ソフト)です。世界中のFXブローカーが採用しており、無料でダウンロードして使えます。
MT4は2005年リリース、MT5は2010年リリースです。MT5はMT4の後継ソフトとして開発されましたが、「後継」というだけあって、機能面ではMT5の方が上回っています。
ただし「後継だからMT4は廃止される」という話ではなく、2026年現在もMT4を提供しているブローカーは多く存在します。
MetaTrader(MT4/MT5)はFXトレーダーの間で圧倒的なシェアを持つプラットフォームです。世界中のブローカーが採用しているため、一度操作を覚えれば異なるブローカーに乗り換えても同じ環境でトレードできます。チャート機能・インジケーター・EA(自動売買)の三つを統合した環境が、プロトレーダーから初心者まで幅広く使われている理由です。
MT4とMT5の主な違い一覧
まず比較表で確認しましょう。
| 項目 | MT4 | MT5 | |---|---|---| | リリース年 | 2005年 | 2010年 | | 対応時間足 | 9種類 | 21種類 | | EA(自動売買)の数 | 非常に多い(MQL4) | 増加中(MQL5) | | EAの互換性 | MT5のEAは使えない | MT4のEAは使えない | | 対応銘柄 | FX・CFD | FX・CFD・株式・仮想通貨等500以上 | | ストップリミット注文 | なし | あり | | 板情報(気配値) | なし | あり | | バックテスト速度 | 標準 | MT4の約5倍 | | チャート描画速度 | 標準 | MT4の約2倍 |
数字だけ見ると「MT5が全部優れている」と思いますが、実際はそう単純ではありません。
最大の違いは「EAの互換性がない」こと
私が一番重要だと思う違いがここです。
MT4のEAはMT5では動きません。逆もしかりで、MT5専用のEAはMT4では動きません。
なぜかというと、MT4はMQL4というプログラミング言語で書かれており、MT5はMQL5という別の言語を使っているからです。「言語が違うから翻訳機がないと読めない」というイメージです。
これが何を意味するかというと、「使いたいEAがMT4専用だった」という場合、MT5では使えないということです。特定のEAを使う目的でFXを始めるなら、そのEAが対応しているプラットフォームを確認してから選ぶことが大切です。
MQL4からMQL5への変換は、類似した構文のため比較的容易な部分もありますが、特にティック処理・イベント処理の仕組みが大きく変わっており、単純な文字列置換では対応できない場合がほとんどです。既存のMQL4コードをMQL5に変換するには、プログラミング知識が必要です。Hedgrow FXのようなAIツールを使えば、MQL4で書かれたEAロジックをMQL5に書き直す作業を効率化できる場合があります。
時間足の違い
MT4は9種類の時間足(M1/M5/M15/M30/H1/H4/D1/W1/MN)に対応しています。一方MT5は21種類で、M2・M3・M4・M6・M10・M12・M20・H2・H3・H6・H8・H12なども使えます。
正直なところ、私の日常的な使い方では9種類で十分でした。M10とかH12とか、あまり使わないんですよね。ただ、細かい時間足でシステムトレードを設計したい人には選択肢が多い方が助かります。
細かい時間足がEA設計で活きるのは「複数の時間軸を参照する複合ロジック」を組むときです。たとえばH6(6時間足)のトレンド方向を確認しながらH1(1時間足)でエントリーするという設計が、MT5ではより細かい粒度で実現できます。手動トレードをメインにしている方には実感しにくい差ですが、システムトレーダーにとっては設計の選択肢が広がるメリットです。
対応銘柄の違い
MT4は主にFXと一部のCFD(差金決済取引)に特化しています。MT5はこれに加えて株式CFD・仮想通貨CFD・商品先物など500以上の銘柄に対応しています。
「FXだけをやる」という人にとってはこの違いはあまり関係ありませんが、将来的にFX以外の取引にも手を広げる可能性がある人には、MT5の方が一つのプラットフォームで完結できるメリットがあります。
処理速度の違い
MT5はマルチスレッド処理に対応しており、PCの複数CPUコアを活用できます。そのためバックテスト速度はMT4の約5倍、チャート描画速度は約2倍とされています。
システムトレーダーにとっては、この速度差は大きいです。パラメータ最適化に数時間かかるバックテストが1時間以内に終わるなら、検証できる仮説の数が格段に増えます。
手動トレードメインの人には、あまり体感できる違いではないかもしれません。
バックテスト速度の差が最も実感できるのは「パラメーター最適化(オプティマイゼーション)」の場面です。MT4で数十〜数百のパラメーター組み合わせを全てバックテストすると半日かかる作業が、MT5なら2〜3時間で完了することがあります。EAを開発・改善するサイクルの速さに直結するため、システムトレーダーがMT5を選ぶ主な理由の一つになっています。
MT4を選ぶべき状況
2026年現在でもMT4を選ぶ理由があるとすれば、以下のケースです。
特定のMT4専用EAを使いたい場合 使いたいEAがMT4専用であれば、MT4を選ぶしかありません。EAのコミュニティやMQL4のマーケットは依然として充実しており、実績あるEAが数多く存在します。
利用ブローカーがMT4しか提供していない場合 これは2026年時点でかなり少なくなりましたが、まだMT4のみのブローカーも存在します。
MT4の「成熟したエコシステム」も選ぶ理由になります。20年以上の歴史があるMT4には、世界中のトレーダーが作成・公開した無数のEA・インジケーター・スクリプトが蓄積されています。無料で使えるクオリティの高いリソースが豊富なため、「既存のリソースを組み合わせてトレードする」スタイルのユーザーには今でもMT4の優位性があります。
MT5を選ぶべき状況
こちらが現時点の「スタンダード」です。
これからFXを始める初心者 情報が多い・サポートが充実・新機能への対応が良い、という点でMT5が無難です。2026年時点では、主要ブローカーのほぼすべてがMT5に対応しています。
システムトレード(EA運用)を本格的にやりたい バックテスト速度・最適化機能・マルチカレンシー対応(複数通貨ペアを同時にバックテストできる)の点でMT5が優れています。
Claudeと会話しながらインジケータが作れるhedgrow-fxはMT5環境での活用が特に効果的です。
FX以外にも投資したい 株式CFD・仮想通貨CFDなど幅広い銘柄にアクセスしたいならMT5一択です。
MT5への移行を検討している既存MT4ユーザーへのアドバイスとして、「並行運用期間を設ける」ことをお勧めします。MT4とMT5を同一PCに共存インストールでき、MT4の既存EAはそのまま動かしながら、新しいEAをMT5で開発・テストする移行期間を作れます。いきなり全切り替えではなく、段階的な移行が安全です。
スマートフォンでの使いやすさ
MT4・MT5ともにiOS・Androidのアプリが提供されています。スマホでのチャート確認・注文操作は両方で可能です。
スマホアプリの使い勝手は個人差がありますが、MT5アプリの方が後発だけあって全体的に洗練されているという意見が多いです。会社員でスマホで相場を確認することが多い私は、MT5アプリの方が見やすいと感じています。
サラリーマントレーダーにとってスマホアプリは特に重要で、昼休みや通勤中にポジション確認・緊急決済ができる環境は必須です。MT5のスマホアプリはPC版との同期も安定しており、VPS上のMT5で自動売買を動かしながらスマホで監視するという運用スタイルに向いています。
実際どちらを使えばいいか(結論)
これからFXを始める人: MT5を選ぶ 特別な理由がなければMT5で問題ありません。2026年時点での主流はMT5に移行しており、情報量・サポート・機能面ともにMT5が優位です。
既存のMT4 EAを使いたい人: MT4を使い続ける(または両方使い分ける) EAはプラットフォームをまたいで移行できません。使いたいEAが決まっているなら、そのEAが対応するプラットフォームに合わせてください。
私自身は現在MT5メインで使っており、MT4は一部の古いEAを動かす目的でたまに起動する程度になりました。
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まとめ
MT4とMT5の選択基準をまとめます。
- 2026年現在、これから始める初心者にはMT5がおすすめ
- EA互換性がなく、MT4のEAはMT5では動かない(逆も同様)
- バックテスト速度・対応銘柄・時間足の豊富さではMT5が優位
- 既存のMT4 EAを活用したい場合はMT4を使い続けるか両方を併用する
- MT4とMT5は同一PC・VPSに共存インストールできる
FX取引プラットフォームの選択はトレードの基盤です。自分のトレードスタイル・使いたいEAの有無・システムトレードへの発展可能性を総合的に判断して選んでください。
免責事項: 本記事はFX取引プラットフォームに関する情報提供を目的としており、特定のプラットフォームや取引手法の利益を保証するものではありません。FX取引には元本割れのリスクがあります。投資は自己判断・自己責任で行ってください。
よくある質問(FAQ)
Q: MT4で使っていたEAをMT5でも使えますか? A: 基本的には使えません。MT4はMQL4、MT5はMQL5という異なるプログラミング言語を使っており、互換性がないためです。MQL5で書き直す(または書き直してもらう)必要があります。
Q: MT4とMT5は同じパソコンにインストールできますか? A: はい、両方を同時にインストールして使うことができます。複数のブローカーのMT4/MT5も共存可能です。
Q: 初心者はMT4とMT5どちらがわかりやすいですか? A: どちらも画面の構成や基本操作はほぼ同じです。「どちらが難しい」という差はほとんどありません。最初に慣れた方が「使いやすい」と感じる傾向があります。
Q: MT5は今後MT4と同じくらいEAが充実しますか? A: 2026年現在、MT5対応のEAは着実に増加しています。ただしMT4の既存のEA資産が非常に多いため、短期間でMT4を上回ることは難しい状況です。新規EA開発はMT5ベースが主流になりつつあります。
Q: チャートの見た目はMT4とMT5でどう違いますか? A: 基本的な外観は非常に似ています。大きな違いは時間足の数(MT4=9種類、MT5=21種類)と、MT5では「ミニチャート」「テイクプロフィット・ストップロスの直接操作」などの追加機能がある点です。
Q: MT5のバックテストはMT4より本当に速いですか? A: はい、特にパラメーター最適化(複数の組み合わせを一括テストする)で顕著な差が出ます。MT5はマルチスレッド処理に対応しており、CPUのコア数を活用して並列処理ができます。EAの複雑さにもよりますが、実感として数倍〜10倍程度の速度差が出るケースがあります。
Q: MT4のEAをMT5用に変換するにはどうすればいいですか? A: MetaEditorにはMQL4→MQL5の変換補助機能がありますが、完全な自動変換はできません。コードの構造的な違い(特にeventハンドラーの書き方)を理解した上での修正が必要です。AI活用ツール(hedgrow-fxなど)を使うと変換作業を効率化できる場合があります。
Q: MT5は無料ですか? A: MT5ソフトウェア自体は無料です。ただし実際の取引にはFXブローカーに口座を開設する必要があります。口座開設も多くのブローカーで無料です。スプレッド(買値と売値の差)がブローカーの収益源となります。
